図書館司書をライフワークに

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10年近くにおよぶ海外生活の後、帰国し離婚。紆余曲折ありながら、現在は希望の図書館の仕事に就いて充実した日々を送っていらっしゃいます。

ご家族は、息子さん(高校3年生)、猫(クッキー)一匹。はあと飯田橋初回来所は、平成25年11月。


Kさんインタビュー記事

企業内図書館で大活躍

―現在のお仕事内容について教えてください。

 大手書店の雇用で銀行の図書館(蔵書約20万冊)に司書として勤務しています。私が担当しているのは、和雑誌、定期刊行物や新聞などの発注や受け入れなど、書店や出版社とのやりとりが中心です。勤務してようやく5ヶ月がたちました。ちょうど消費税改定の時期に入社したので、余計にバタバタしていましたね(笑)。初めは毎日その日の仕事を消化しきれず、次の日が来るという感じでしたが、最近少し周りも見えてきて、職場の方々を含めよい環境で、すごく充実感があります。

 

―図書館の仕事といっても、書籍の購入など関係部署とのやりとりが多いのですね。IMG_030.JPG

 そうですね。来年からは閲覧室で貸出業務も担当します。私は人と接することが好きなので、関係部署や業者などとのやりとりが多い今の仕事が向いているかもしれませんが、閲覧室で利用者の方々と好きな本にかかわりながら仕事をするのが楽しみです。

 

図書館司書をライフワークに。そこに至るまでの軌跡

―図書館司書の資格を取得された経緯を教えてください。

 子供の頃から本が大好きで、子育て中はよく子供と一緒に図書館に行っていました。銀行員だった元夫の転勤で香港に駐在した際は、日本人倶楽部の図書室で7年ほどボランティアを経験しました。帰国後、子供が幼稚園に入園したのを機に、改めて「この先自分がやりたい仕事はなんだろう」って考えたとき、「やはり図書館で働きたい」って思ったんです。たまたま自宅近くの大学で司書資格の講習があり、そこで取得しました。その後、再び元夫の海外転勤で上海に駐在となり、ボランティアとして現地の日本人学校で図書室の運営補助をしました。新設校でとても図書室に力を入れている学校でした。

 

―ボランティアとはいいながら、かなり本にかかわるお仕事をなさっていたのですね。その後、どうなさったのですか。

 平成24年に息子と二人で上海から帰国し、25年に離婚しました。翌年、在宅就労支援事業のWEBコース(※)を受講したのですが、修了2ヶ月前に地方銀行に就職が決まったため、途中で退校しました。やめてしまったことは今でもすごく後悔しています。せっかく学んでいたことが中途半端になってしまい、周りから取り残されたような気分になりました。しかも、地方銀行で就いた仕事は督促業務。毎日毎日同じことの繰り返しで、自分には辛い経験となった仕事でした。

 

―それは残念でしたね。結局、その仕事は1年半ほどで退職されたのですよね。

 はい。その後は、自分が加入している生命保険会社の外交員になりました。母も同じ会社で30年近く外交員をやっていたので、親しみがあったのです。保険や税金、医療のことなど新しい知識を得たいという気持ちもありました。研修が多く、とても勉強になったのですが、あいにく、私は、なかなかノルマを達成し続けることが難しかったのです。成績が給料に反映するシステムのため、長くは続けられないと感じました。そこで、退職前から職業訓練を受講することを考え、退職後すぐに入校できるよう、在職中に申し込みをしました。都立の職業訓練校にあった「印刷企画営業科」というコースです。

 

―次を見据えて計画的に動かれたのですね。

 そうなんです。次こそは本にかかわる仕事をしたいと思って、関連する科に入りました。訓練中に月1回通ったハローワークでは専任で担当の方がついてくださり、面談する中でたくさんの求人をご案内いただきました。実は今の仕事もハローワークの担当の方が、わざわざ知らせてくれたんです。はあと飯田橋では、応募書類を作成し、アドバイスもいただきました。今回こそはきちんと訓練を修了してから就職しようと決めていたのですが、応募倍率が非常に高い中、「すぐ入社できる人がほしい」と面接で言われ、「大丈夫です!」とお返事し、チャンスをつかみました。

 

―その臨機応変なスタンスが幸運を呼び込んだんですね。

 そうなんです。ここは迷う場面ではないと(笑)。 今思えば、約20年間の専業主婦時代に経験したボランティアや銀行での勤務、いろいろなことがすべて今の仕事につながっているんだなと感じています。遠回りもしましたが、人生、無駄なことはひとつもないんですよね。 

 

今年は親子で挑戦の年にIMG_0988.jpg

−息子さんも大学受験にチャレンジ中ですよね。

 はい。息子は通信制高校の3年生で、受験生です。中学生の頃、私の実家で何年か過ごした時期は、祖父が入退院を繰り返していたため、一人になりがちだった祖母を支えてくれていました。元夫が銀行でシステム関係の仕事をしていたので、その影響もあるかもしれませんが、息子は世の中の動向や仕組みに関心が高く、学部は情報系や経済などを視野に入れています。

 

−お母さん、息子さんともども今年は新しいことに挑戦する年になりそうですね。IMG_0216.jpg

 そうですね。今の仕事を大切にして、健康に留意しながら、息子と一緒にマイペースで細く長く頑張っていきたいと思っています。

 

インタビューを終えて

笑顔がとてもチャーミングなKさん。話しているとこちらまで楽しい気分になり、きっと職場でも多くの方を和ませていらっしゃることと思いました。写真の猫は、里親探しをしている猫ちゃんの中から一目惚れした“クッキー”。小さい頃から猫が好きだった息子さんのリクエストで飼い始め、今ではすっかり家族の一員です。

 

※この事業(東京都ひとり親家庭等在宅就労支援事業)は平成25年度で終了し、現在は別の形態で実施しています。

 



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